ボランティア元年と呼ばれる阪神・淡路大震災から来年で30年を迎えます。
当基金も、「草の根の市民活動を支える」「市民が市民の手で市民活動を支える」「行政・企業・市民が一体となって市民活動を支える循環型社会を実現する」「自立と自律を兼ね備えた市民活動を育てる」という理念の基、設立されて25年目になります。
29年前のあの時、2ヶ月で100万人を超えるボランティアの方々が手弁当で阪神・淡路の被災地に駆けつけ、素人ながらそれぞれが知恵を絞り、被災者への支援を行って下さいました。以降も頻発する災害に対し、私たちは不十分ながらも30年前の被災地域の市民として、さまざまな分野で、体験を活かした支援を多彩に行ってきました。しかしながら、本年1月に起こった令和6年能登半島地震の災害対応に、30年の間に行われて来た災害支援の経験が活かされない現実を目の当たりにした時、憤りの気持ちと共に、当団体が行ってきた助成事業に間違いが無かったのかという疑問を持つに至りました。こうした中で輪島市の仮設住宅で孤独死が発生したと報道されました。発災直後から見守りを充実させ、その体制をさらに強化しつつ、仮設住宅あるいは在宅避難者への見守り体制を持続することができなかったのか、平時から見守り体制を強化し、それを活用する仕組みが必要だったのではないか。”防ぎ得た死”だけに悔しさが込み上げてきます。
災害時は常に大きな社会課題の解決を迫られます。また平時の課題が大きく顕著にもなります。当基金は、災害支援だけではなく、日常の社会生活に必要な市民活動、これらの活動から生まれて来る被災地支援へのアイデア(提案・提言)を何かの形で社会へ訴えることは出来ないか、それによって今後災害が起こった際に、それらが活かされる社会であって欲しいと考えます。
そこで、この30年に培われた教訓、そこからの知見に触発された解決につながるアイデア(提案・提言)を、次なる災害(能登半島地震も含む)に活かすための「阪神・淡路大震災30年 課題解決アイデアを募集するプロジェクト」を実施いたします。
なお、支援経験の有無に関わらず、また支援対象の大きさにも関わらず、優れたものを顕彰し、ワークショップを経て子化することで広く共有していきたいと考えています。
募集要項はこちらからダウンロードできます boshuyoko.pdf
■応募資格
・活動分野は問いません。
・兵庫県内に主要な拠点を有する団体・個人
・大学等の教育研究機関単独ではないこと。
・アイデア(提案・提言)は多くのかたで共有することを前提としている旨を了承されていること。
・アイデア(提案・提言)が選出された場合は、さらに多様な視点を取り入れラッシュアップすることを目的としたワークショップ(当基金主催)に出席できること
・冊子に掲載される場合は、ワークショップで議論し形成された意見を踏まえた推敲に協力できること
■解決アイデア(提案・提言)とは
限定はありませんが、あくまで市民レベルで実施可能なアイデアや必要な行政の仕組みについてのアイデア(提案・提言)であることを条件とします。わかりやすいものを以下に例示します。
・支援の経験はしていないが、災害が起ったらこんなことに困るだろうから、こんな準備をしておきたいと考えるもの。
・災害支援と触接関係のない活動をしているが、その実践を復興に活かせれば、こんなことが解決する。これまで実践してきた内容そのものではなく復興に活かす事が出来ると思われる活動。
・実際に被災地で支援を経験して、上手く出来たもの。およびこうすれば、より上手く出来ると気づいたもの。
・必要な行政の仕組みについては、この時にこのような行政の支援が必要だといったアイデア(提案・提言)でも構いません。
・分野は問いません。
※事業助成申請ではありません。
※法改正に関わるものは対象としません。
■評価の視点
審査は10月?11月に外部審査員ならびに当基金理事による審査会にて行われます。
評価ポイントは、実現可能性や先駆性、共有、展開の容易さ、被災者への効果(エンパワー、いやし)を基本として行われます。
■賞
最優秀賞 50万円×1
部門賞 各10万×5(予定)
■アイデア(提案・提言)のブラッシュアップのためのワークショップとアイデア集の冊子化
受賞したアイデア(提案・提言)を、共に議論し意見を形成するワークショップを当基金主催により実施します。同じ分野で活動する他団体や専門家に呼びかけ、検討委員として集まっていただきます。またさらに多様な視点を取り入れるため、誰でも参加できるような場とします。
ワークショップ実施後に、そこでなされた議論や出た意見を参考に、提出団体(個人)と当基金とで再度推敲し、30年記念出版として冊子化します。
■スケジュール(予定)
8・9月:応募請受付、9月末締め切り
10月:受付検査、理事会審査、審査員・理事での審査会議(非公開、1回目)
11月:審査員・理事での審査会議(非公開、2回目)、公表(贈呈式)・賞金交付
2025年1月から5月:ワークショップ開催
7月頃:冊子化
■応募書類、受付期間、提出方法
提案(概要、必要条件、効果)をA4 3枚以内にまとめて下さい。(形式は任意)
団体の場合は、定款(規約)と団体パンフレットまたはチラシもご提出ください。
応募受付期間 2024年8月1日(木)から9月30日(月)18:00まで
提出方法 メール、郵送
※郵送、電子メール(PDFのみ)または持参にて受付します。(FAXでの提出は不可)
※持参される場合は事前にお電話の上、平日の10時?18時の間にお願いします。土・日・祝日は受付できません。
オンラインもしくは、 当基金事務所において、事前予約制で、個別のご相談に対応します。
お申し込み・お問い合わせ・ご相談のご案内
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